「2008年の世界経済見通し:中東及び北アフリカ」と題する最近の世銀の調査報告において、世銀は、2007年のアルジェリアのマクロ経済は良好であったと指摘した。世銀によれば、2005年に開始された公共投資に関する5ヵ年計画により、住宅、運輸、農業分野を始めとする複数の分野において雇用の創出及び促進がなされている。また同調査報告によれば、5ヵ年計画は、最終年に向けてさらに220億ドル以上の支出が予定されている。
2006年には、原油と天然ガスの輸出が2.6%減少したにもかかわらず、炭化水素の輸出収益は540億ドル、貿易収支はGDPの23%に相当する290億ドルへと微増した。経済成長率は、2007年は3.4%であった(2006年1.6%)。
国外からの直接投資に関しては、世銀はフローの加速を確認した。同調査報告によれば、投資と国内需要の急速な増加が非炭化水素分野の成長に寄与し、(非炭化水素分野のみでは)成長率6%という好調を記録することになった。これは中東・北アフリカ地域諸国においても同じ傾向がある。2007年は、他の地域に比べ緩慢な増加(4.9%)であるが、2008年は高い原油高により、5.4%となるとみられる。
<中東調査会かわら版2008年1月23日No.16より引用>