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伊藤忠商事(株)アルジェリアOB会

平成15年8月29日
佐藤耀文

 今年、日本は長梅雨の後、例年に無い冷夏となりやっと8月も後半になってから夏を感じると共に、ヨーロッパでは、まれに見る猛暑となり暑さによる死亡者や、山火事の報が連日新聞誌上を賑わせる異常な気象が続いています。

 一方では米英軍によるイラク攻撃の後、却ってテロを誘発した感がある中東情勢等愁眉を緩める暇も無い情勢も続いています。

 斯かる情勢では有りますが、去る7月25日、お台場のホテル日航東京の“マグレブ”で伊藤忠アルジェリアOB会が久方振りの総会を開きました。

 当日は、アルジェリア駐在経験者が奥様方も含めて総勢69名集い、1962年のアルジェリア独立二年後の1964年に伊藤忠アルジェリア事務所設立されて後、歴代10人の所長の内、物故者である初代井上所長や海外在住者を除く6名の所長経験者が集まる盛会となりました。

 歴代所長がそれぞれの所長時代のアルジェリアの時代背景を振り返りながら、原理主義のテロ活動の影響で撤退を余儀なくされながらも、アルジェリアへの想い絶ち難く、苦労しながらも現在までアルジェリアでのプレゼンスを確保して来た想いが語られました。

 この集まりで皆が共通して昔を懐かしんでいたのは、日本や欧州に比べ格段に劣悪な生活インフラ、物資不足の環境の中で、苦労しつつもビジネスを通じてではありますがアルジェリアへの貢献の気概を持ってビジネスマンとしての青春を過ごした思い出と、苦しい環境の中で駐在員同士そして他社の駐在員とお互い助け合いながら過ごした思い出でした。

 昨今の世界情勢、或いは日本の世情を見るにつけ、豊かさから来る精神文化の貧困、そしてイスラム文化と先進国(キリスト教)文化との軋轢は一体何処から来るのかとの想いが募ります。

 我々、アルジェリア経験者が心の上で豊かな繋がりを持てたのも、やはりインフラ、物資面で恵まれないアルジェリアでの生活が、日本やヨーロッパで暮らしていては見い出せないサムシングを与えてくれたからではないでしょうか。

 尚、会の冒頭で筆者より、日本アルジェリアセンターが故渡辺大使のアルジェリアへの熱い想いで設立された経緯と、大使亡き後も夫人や賛同者がセンターの運営に尽力されている事、叉センターとして先般のアルジェリア地震への義援金募金活動を行っている事を説明し、当日会場で参加者から寄付を募り合計5万7千円が集まり、後刻ホテル日航東京の三枝社長からセンターの方に納めさせて頂きました。 尚、一部の方は既に直接センター或いは赤十字等を通じて寄付されていた事も合わせて御報告致します。

 

右から二人目が初代井上所長令夫人

 

2列目一番左が筆者